Dan-Bunkering (Singapore) Pte Ltd v The Ship “Yangtze Fortune” [2024] FCA 1149

船舶Yangtze Fortuneの司法売却代金について、燃料供給者、貨物関係者及び船主がそれぞれ債権を届け出たところ、船主自身が裸用船者に対する未払傭船料債権に基づき、自船の売却代金へ請求できるか、また各債権の優先順位が争われた事案である。 裁判所は、船主と裸用船者との契約が実質的に売買・融資取引の性格を有していたとしても、船舶の占有・運航支配を裸用船者へ移転する通常の裸用船契約であり、未払傭船   続きを読む…

CSL Australia Pty Ltd v Tasmanian Ports Corporation Pty Ltd (The Goliath) [2024] FCA 824

セメント運搬船Goliathがタスマニア州デボンポート港でタグボート2隻及び岸壁に衝突し、タグボートの沈没、油濁、岸壁損傷及び事業中断損害が発生したことから、船主CSLが1976年海事債権責任制限条約に基づく責任制限を主張できるかが争われた事案である。特に、沈没したタグボート及び流出油の撤去費用が責任制限の対象となるか、また港湾事業者TasPortsの標準約款によって責任制限権が排除されているかが   続きを読む…

Euronav Shipping NV v Black Swan Petroleum DMCC [2024] EWHC 896 (Comm)

タンカーOceaniaに保管された原油が米国制裁対象貨物であるとして、船主Euronavが米国司法省へ引渡したことから、貨物権利者Black Swanがマレーシアで損害賠償請求を提起し、ロンドン仲裁の差止めを求めた。これに対し、Euronavがその差止手続をさらに禁止する命令を英国裁判所に求めた事案である。 裁判所は、EuronavとSilk Straitsとの契約に付されたAddendum 2が   続きを読む…