Great Asia Maritime Ltd v Orion Shipping and Trading LLC(The Lila Lisbon)[2026] UKSC

Saleform 2012第14条に基づき、売主がCancelling Dateまでに本船を引き渡せず、買主が契約を解除した場合、売主の違反がrepudiatory breachに達していなくても、買主が市場価格上昇によるloss of bargain damagesを請求できるかが争われた。 最高裁は、第14条が、売主の「proven negligence」による不引渡しについて、買主に解除権だ   続きを読む…

Songa Product and Chemical Tankers IV AS v Gardsea Shipping Inc [2026] EWHC 1559 (Comm)

船舶売買代金を「3 Banking Days以内」にノルウェーのエスクロー口座から支払う義務について、最終日の期限がノルウェー時間の午前0時か、Banking Daysの定義に含まれる最も西側の地域であるハワイ時間の午前0時かが争われた。 仲裁廷は、Banking Daysの定義に複数の国・地域が列挙されていたことから、買主にはハワイ時間の午前0時まで支払猶予があり、売主によるノルウェー時間午前0   続きを読む…

Aquilo Shipping Inc v SRTT Marine Trading & Services Pte Ltd [2026] SGHC 79

船舶売買後に、引渡し前の貨物事故に関する請求により本船が差し押さえられた場合、売主がSaleform 2012第9条の補償義務に基づき、差押解除のための担保を直ちに提供する義務を負うかが争われた。 裁判所は、第9条の補償は、引渡し前に発生した事情に基づく請求が引渡し後に本船へ向けられた場合にも適用され得るとした。したがって、第三者請求の当否が未確定であることだけでは、売主は補償責任を免れない。もっ   続きを読む…

Pleon Ltd v Leonis Yachting Ltd(The Maltese Falcon)[2025] EWHC 3144 (Comm)

ヨット売却後も売主が一定期間無償で使用できる契約の下、その使用期間中に機関故障が生じた場合、その不堪航性のリスクを売主と買主のどちらが負担するかが争われた。 売買契約上、ヨットは「現状有姿」で売却され、売主は品質や目的適合性について責任を負わない一方、使用・アクセス契約では、買主がヨットを稼働可能かつ堪航性のある状態に保つ義務を負っていた。仲裁廷多数意見は、引渡しから売主の使用開始までの期間が短く   続きを読む…

King Crude Carriers SA v Ridgebury November LLC [2025] UKSC 39

船舶売買契約上、買主がエスクロー口座開設に必要な書類を提出しなかったため10%の預託金が支払われなかった場合、売主がその預託金を「債務」として請求できるか、それとも損害賠償しか請求できないかが争われた。 売主は、買主自身の契約違反によって預託金支払の前提条件が成就しなかった以上、その条件は成就したものとみなされるべきであり、預託金を債務として請求できると主張した。しかし最高裁は、条件成就を妨害した   続きを読む…

Orion Shipping and Trading LLC v Great Asia Maritime Ltd(The Lila Lisbon)[2025] EWCA Civ 1210

売主がCancelling Dateまでに本船を引き渡せず、買主がSaleform 2012第14条に基づいて契約を解除した場合、売主の違反がrepudiatory breachに達していなくても、市場価格上昇分のloss of bargain damagesを請求できるかが争われた。 控訴院は、売主にはCancelling Dateまでに本船を引渡可能な状態にするため、相当な注意を尽くす黙示義務   続きを読む…

Winch Design Ltd v Le Souef; Somnio Superyachts Pty Ltd (Third Party) [2025] EWHC 120 (Comm)

スーパーヨットの設計業務契約に基づく未払報酬について、契約当事者の特定、設計業務の履行前に支払義務が発生するか、及び支払猶予の口頭合意が成立したかが争われた事案である。 裁判所は、契約書上「Client」として明示されていたLe Souef個人が契約当事者であり、プロジェクト会社Somnioではないと判断した。契約文言は明確であり、背景事情によってこれをSomnioとの契約に読み替えることはできな   続きを読む…

Orion Shipping and Trading Ltd v Great Asia Maritime Ltd (The MV Lila Lisbon) [2024] EWHC 2075 (Comm)

Norwegian Saleform 2012に基づく船舶売買契約において、売主がキャンセリング・デートまでに有効なNotice of Readinessを提出できず、買主が契約を解除した場合に、買主が契約利益喪失による損害まで請求できるかが争われた事案である。仲裁廷は、売主の遅延には過失があり、買主による解除はClause 14に基づき有効であるとして、市場価格と契約価格との差額を含む損害を認め   続きを読む…

King Crude Carriers SA and Others v Ridgebury November LLC and Others [2024] EWCA Civ 719

Norwegian Saleform 2012に基づく3隻の船舶売買契約において、買主がエスクロー口座開設に必要な書類の提出又は契約書への署名を怠り、売買代金の10%に当たるデポジットを支払わなかったため、売主が損害賠償ではなく債務として請求できるかが争われた事案である。デポジット支払義務は、エスクロー口座の開設を前提としていたが、その前提条件が満たされなかった原因は買主自身の契約違反にあった。   続きを読む…

Burrows v Thurlow (The Merlion) [2024] FCA 220

新造ヨットの購入契約に際し、従前所有していたMerlionを下取りとして引き渡した買主Burrowsが、造船会社PMYの倒産後、同船が第三者Thurlowへ移転されたことから、自己がなお所有権又は直ちに占有を回復する権利を有するとして、船舶に対する対物訴訟を提起した事案である。争点は、信託違反、悪意の受領、所有権移転の仮装、横領及び消費者法上の請求が、豪州の海事裁判管轄に含まれるかであった。 裁判   続きを読む…