Trans Trade RK SA v Sebat Shipping and Trading Co [2026] EWHC 950 (Comm)

揚地で本船が到着船となる前にNORを提出したためNORが無効であった場合、荷役開始時から当然にlaytimeが進行するかが争われた。 仲裁廷は、荷役開始によりlaytimeが開始すると判断し、揚地で約84万米ドルの滞船料を認めたが、商事裁判所は、有効なNORが提出されていない限り、laytimeは原則として開始しないと判断した。荷役開始だけでNORの無効が当然に治癒される、いわゆる「deemed   続きを読む…

Tonzip Maritime Ltd v 2Rivers Pte Ltd(The Catalan Sea)[2025] EWHC 2036 (Comm)

制裁対象者MGが荷送人Neftisaを実質的に支配している可能性を理由に、船主が貨物の積載を拒否できるかが争われた。 裁判所は、制裁条項に基づく積載拒否には、実際の制裁違反が確定している必要はないものの、船主が、当時入手可能な資料に基づき、制裁にさらされる現実的なリスクがあると誠実かつ客観的に合理的に判断している必要があるとした。本件では、MGとNeftisaとの関係を示す資料はあったものの、MG   続きを読む…

RTI Ltd v MUR Shipping BV [2024] UKSC 18

米国制裁の影響により契約所定の米ドル送金が遅れる可能性が生じた場合、船主が不可抗力条項を援用するために、傭船者から提案されたユーロ払いを受け入れる必要があるかが争われた。 傭船者は、ユーロで支払い、為替差損や追加費用も負担すると提案したため、船主は合理的努力により不可抗力の影響を回避できたと主張した。最高裁は、不可抗力条項における「合理的努力」は、契約どおりの履行を可能にするための努力を意味し、明   続きを読む…

RTI Ltd v MUR Shipping BV [2024] UKSC 18

米国制裁により契約所定の米ドル建て運賃の送金が困難となった場合、船主MURが不可抗力条項を援用できるか、また「合理的努力」として用船者RTIが提案したユーロ払いを受け入れる義務があったかが争われた事案である。契約は運賃を米ドルで支払うことを定め、不可抗力事由は、影響を受けた当事者の合理的努力によって克服できない場合に限り認められるとしていた。 仲裁廷及び控訴院多数意見は、RTIが為替費用を負担して   続きを読む…