Orion Shipping and Trading Ltd v Great Asia Maritime Ltd (The MV Lila Lisbon) [2024] EWHC 2075 (Comm)

Norwegian Saleform 2012に基づく船舶売買契約において、売主がキャンセリング・デートまでに有効なNotice of Readinessを提出できず、買主が契約を解除した場合に、買主が契約利益喪失による損害まで請求できるかが争われた事案である。仲裁廷は、売主の遅延には過失があり、買主による解除はClause 14に基づき有効であるとして、市場価格と契約価格との差額を含む損害を認め   続きを読む…

Owner and/or Demise Charterer of the Vessel “A Symphony” v Owner and/or Demise Charterer of the Vessel “Sea Justice” [2024] SGCA 32

中国・青島沖でA SymphonyとSea Justiceが衝突し、船体・貨物損害及び重大な油濁事故が発生した。シンガポールでの対物訴訟を停止する際、Sea Justiceの船舶差押えに代えて提供された担保を維持すべきかが争われた事案である。両当事者は中国でも責任制限基金を設立し、衝突責任に関する訴訟を提起していた。 下級審は、事故地、準拠法、証拠及び関連訴訟の重複を考慮し、中国が明らかにより適切   続きを読む…

MS Amlin Marine NV v King Trader Ltd and Others [2024] EWHC 1813 (Comm)

用船者BMCが船舶Solomon Traderの座礁事故により船主らに多額の損害賠償責任を負った後に倒産したため、船主らが2010年第三者(保険者に対する権利)法に基づき、BMCの責任保険者へ直接請求した事案である。保険契約には、被保険者が第三者に対する責任を先に支払うことを保険金請求の前提条件とする「pay to be paid」条項が含まれていた。 裁判所は、同条項は倒産した被保険者から権利を   続きを読む…

Meck Petroleum DMCC v Owner and/or Demise Charterer of the Vessel Victor 1 and Another [2024] SGHC 165

裸用船中の船舶Victor 1が乗組員の申立てにより差押えられ、司法売却された後、燃料供給者Meckが未払燃料代について売却代金に対する対物訴訟を提起した事案である。問題は、訴訟提起時にCetoがなお裸用船者又は実質的船主であり、人的責任を負う被告として、手続に参加できるかであった。 裁判所は、司法売却の完了により裸用船契約は終了したと判断した。司法売却は、買主に先取特権、担保その他の負担のない完   続きを読む…

MOK Petro Energy FZC v Argo (No 604) Ltd and Others [2024] EWHC 1935 (Comm)

ガソリン貨物がイエメン到着後に規格外として受入れを拒否されたことから、被保険者MOKが貨物保険に基づき損害填補を求めた事案である。MOKは、航海中に船舶タンク又は配管内の水分が混入し、メタノールを含むガソリンが相分離して損傷したと主張した。これに対し再保険者らは、貨物は積込前から規格外であり、保険事故による損傷はなかったと争った。 裁判所は、貨物が偶然な事故により損傷したことを立証する責任はMOK   続きを読む…