Sea Consortium Pte Ltd and Others v Bengal Tiger Line Pte Ltd and Others [2024] EWHC 3174 (Admlty)

コンテナ船X-Press Pearlの火災・沈没事故に関連し、同船の積載スペースを利用して貨物を運送していたBengal Tiger、MSC及びMaerskが、1976年海事債権責任制限条約1条2項の「charterer」に該当し、責任制限を援用できるかが争われた事案である。同条は、船舶所有者のほか、用船者、管理者及び運航者を「shipowner」として責任制限の対象としている。 裁判所は、先例で   続きを読む…

Lord Marine Co SA v Vimeksim Srb DOO (The Lord Hassan) [2024] EWHC 3305 (Comm)

航海用船契約に基づく運賃が未払となったため、船主が貨物であるウクライナ産トウモロコシ約1万1,000トンに留置権を行使し、仲裁法44条に基づいて裁判所に貨物売却命令を求めた事案である。船荷証券には「Freight Prepaid」と記載されていたが、実際には運賃は支払われず、船主は船荷証券を交付しないまま貨物をトルコの倉庫に保管していた。 裁判所は、貨物が発熱し、虫害及びカビが発生して急速に劣化し   続きを読む…

COSCO Shipping Specialized Carriers Ltd v PT OKI Pulp & Paper Mills and Others [2024] SGCA 50

貨物船Le Liがインドネシアの港湾施設を離岸後、桟橋へ通じる橋梁に接触して損傷させた事故について、荷送人兼施設運営者であるOKIがインドネシアで提起した不法行為訴訟を、船荷証券に取り込まれたシンガポール仲裁条項に反するとして差し止められるかが争われた事案である。第一審は、橋梁損傷請求は船荷証券とは独立した純粋な不法行為請求であり、仲裁条項の対象外として差止めを拒否した。 控訴院はこれを覆し、外国   続きを読む…

Hapag-Lloyd AG v Skyros Maritime Corporation and Another [2024] EWHC 3139 (Comm)

定期用船契約上の最終返船期限を、それぞれ約2日及び約7日超過して本船が返還されたことについて、船主が市場傭船料と契約傭船料との差額を損害として請求できるかが争われた事案である。返船時の市場料率は契約料率を大きく上回っていたが、両船は既に第三者へ売却されており、期限どおり返還されても再用船されず、買主へ直ちに引き渡される予定であった。 仲裁廷は、船主が市場価格相当額を不当利得、使用利益損害又は交渉損   続きを読む…

FIMBank plc v KCH Shipping Co Ltd [2024] UKSC 38

ばら積み石炭が船荷証券の呈示なしに荷揚げ後の保管場所から引き渡されたとして、船荷証券を担保として保有していた銀行が運送人に誤渡し責任を追及したところ、ヘーグ・ヴィスビー・ルール第3条6項の1年間の出訴期限が、荷揚げ完了後の誤渡しにも適用されるかが争われた事案である。銀行が仲裁を開始したのは貨物引渡しから1年以上経過した後であった。 最高裁は、同条の期間制限は荷揚げまでの事故に限定されず、荷揚げ後、   続きを読む…