Da Hui Shipping (Pte) Ltd v An Rong Shipping Pte Ltd [2025] SGCA 30

共同借入人の一方が銀行債務を自己の負担割合を超えて返済した場合、他方の共同借入人に対する求償権に加え、既に実行・消滅した船舶抵当権に代位して船舶売却代金から優先弁済を受けられるかが争われた。 裁判所は、共同債務者が自己の公平な負担割合を超えて返済した場合、他の共同債務者に対する求償権を有すること自体は認めた。しかし、本件では、銀行の抵当権は既に船舶の差押え・裁判上の売却によって実行され、売却代金に   続きを読む…

Natixis, Singapore Branch v Rajagopalan and Others [2025] SGCA 29

シンガポールで対物訴訟を提起していた銀行らが、船舶をジブラルタルで差し押さえ・競売した司法管理人らに対し、自己の権利を不当に消滅させたとして責任追及できるかが争われた。 控訴院は、対物訴状の発行により生じるstatutory lienは、直ちに船舶上の完全な担保権となるものではなく、差押えによって担保を取得するための先行的権利にすぎないとした。実際に船舶上の担保的地位を得るのは、原則として差押えが   続きを読む…

Mediterranean Shipping Co SA and Others v Interglobal Technologies Ltd and Others [2025] EWHC 1464 (Comm)

英国裁判所の専属管轄条項を含む船荷証券に基づく紛争について、荷受人がナイジェリアで提訴・船舶差押えを行ったことから、anti-suit injunctionおよびanti-anti-suit injunctionを認めるべきかが争われた。 裁判所は、船荷証券はMSCのウェブサイト上の標準約款を有効に取り込み、そこに英国法および英国高等法院の専属管轄条項が含まれていたと判断した。また、Intergl   続きを読む…

Mitsui OSK Lines Ltd and Another v The Ship “Yangze 22” [2025] FCA 563

衝突事故により豪州で差し押さえられたYangze 22について、P&I Clubが差し入れたLOUが本船解放に必要な十分かつ適切な担保に当たるかが争われた。 船主側のLOUは、いずれかの国で責任制限基金が設立され、請求がその基金に対して行われるべきと判断又は合意された場合、LOUに基づく請求権が自動的に消滅すると定めていた。裁判所は、船舶解放のための担保は、原告の合理的に主張し得る最大請求   続きを読む…