定期傭船終了時の船体清掃費用、返船時のバンカー数量、および傭船者指定の気象航路に従わなかったことによるoff-hire控除が争われた。
船体清掃について、仲裁廷は、Richards Bayで清掃を延期したこと自体は契約違反ではないとした。ただし、返船前に清掃できなかった以上、BIMCO Hull Fouling Clauseに基づき、当事者は清掃に代わる一括金を合意すべきであったとして、実際に必要であったプロペラおよびシーチェスト・グレーティングの清掃費を船主に認めた。
バンカーについては、船長の抗議書、BDNの備考欄および当時の連絡記録が重視された。他方、傭船者提出の返船証明書には数量の書換えを疑わせる形跡があり、信用できないとされた。その結果、返船時のVLSFOの不足分について船主の請求が認められた。
航路については、傭船者側の気象会社がマダガスカル西側を通る航路を推奨していたのに、船長は東側を航行した。仲裁廷は、推奨航路が危険であるとの十分な証拠はなく、本船はこれに従うべきであったとして、傭船者による一定時間のoff-hire控除を認めた。
その結果、船主は清掃費およびバンカー差額の大部分で認容された一方、航路逸脱については敗れた。最終的な残額、利息および費用配分は、当事者間の精算又は後続判断に留保された。