共同借入人の一方が銀行債務を自己の負担割合を超えて返済した場合、他方の共同借入人に対する求償権に加え、既に実行・消滅した船舶抵当権に代位して船舶売却代金から優先弁済を受けられるかが争われた。
裁判所は、共同債務者が自己の公平な負担割合を超えて返済した場合、他の共同債務者に対する求償権を有すること自体は認めた。しかし、本件では、銀行の抵当権は既に船舶の差押え・裁判上の売却によって実行され、売却代金に移行した上で消滅していた。そのため、Da Huiが代位しようとした時点では、代位の対象となる未実行の担保権は残っていなかった。さらに、船舶売却代金は対物訴訟を提起した債権者に分配され、その順位は海事裁判所において決定される。対人訴訟によって、既に確定した対物債権者の順位を変更したり、残存売却代金に優先権を及ぼしたりすることはできない。その結果、Da HuiにはAn Rongに対する求償請求を追行する余地はあるものの、抵当権への代位によって船舶売却代金から優先弁済を受けることは認められず、控訴は棄却された。