Winson Oil Trading Pte Ltd v United Overseas Bank Ltd/The Maersk Katalin [2025] SGCA 42

船主が船荷証券の提示を受けずに貨物を引き渡した後、後日その船荷証券を取得した融資銀行が、船主に誤渡し責任を追及できるかが争われた。

船主は、銀行が貨物引渡後に船荷証券を取得したにすぎず、実際には船荷証券や貨物を担保として重視していなかったため、訴権を取得していないと主張した。控訴院は、船荷証券が有効に裏書・交付され、銀行が善意の所持人となった以上、COGSA 1992に基づく契約上の権利は銀行に移転すると判断した。銀行がどのような主観的目的で船荷証券を取得したかは、その法的効果を左右しない。また、貨物がLOIに基づき先に引き渡されていても、船荷証券が当然に失効するわけではなく、適法な所持人は引き続き運送人に対する権利を取得し得る。損害額については、誤渡しが行われた特定時点の貨物市場価値を基準とするspot pricingが適切であり、複数日の平均価格を用いる必要はない。その結果、銀行には船主に対する誤渡し請求権が認められ、第一審判決が維持された。