Stournaras Stylianos Monoprosopi EPE v Maersk A/S [2024] EWHC 2494 (Comm)

銅線を購入した荷受人が、実際にはコンクリートブロックが詰められていたコンテナについて、運送人Maerskが申告重量と実測重量の大幅な相違を把握しながら無故障船荷証券を発行したとして損害賠償を求めた事案である。船荷証券には荷送人申告の重量が記載されていたが、「weight unknown」との文言も付されていた。

裁判所は、ヘーグ・ルール第3条3項(c)の「貨物の外観上の状態」は、合理的な外観検査で確認できる貨物の外部的状態を意味し、密閉コンテナ内の貨物重量までは含まれないとした。運送人は荷送人の指図内容を船荷証券に記載すれば足り、申告重量とSOLAS上の実入り総重量を照合する契約上の義務はないため、Maerskは「weight unknown」との留保に依拠できる。また、船荷証券は貨物の実重量を表明したものではなく、明示的留保がある以上、過失による不実表示も成立しない。荷受人を第三者の詐欺から保護する不法行為上の注意義務について、裁判所は、運送人が申告重量と実測重量の重大な相違を認識し、船荷証券が詐欺の手段として利用されると疑うべき場合には、無故障船荷証券を発行しない義務が生じ得るとした。しかし、本件ではMaerskに詐欺を疑う具体的理由はなく、その義務も重量照合まで及ばない。したがって荷受人の請求は棄却され、誤った貨物情報に関する補償条項に基づくMaerskの反対請求が認容された。