LMLN London Arbitration 6/26

傭船者が用船料の一部について支払義務を実質的に認めながら、船主が別の船舶を不当に差し押さえたことによる損害賠償請求の方が高額であるとして、未払用船料との相殺を主張した。船主は、少なくとも一定額の用船料については争いがないとして、その部分だけを先に支払わせる部分最終判断を求めた。これに対し傭船者は、別船の差押えによる損害を反対請求している以上、用船料の支払を留保できると主張した。 仲裁廷は、英国法上   続きを読む…

SLB and Others v PAK and Others [2026] EWHC 449 (Comm) – King’s Bench Division, Commercial Court (Mr Justice Calver) – 2 March 2026)

造船所が契約締結後120日以内にRefund Guaranteeを提供しなかったことが、買主に契約解除だけでなく、逸失利益等の損害賠償を請求できる重大な契約違反となるかが争われた。 造船契約には、Refund Guaranteeが提供されなければ買主は前払分割金を支払う必要がなく、120日以内に保証が提供されない場合には契約を解除できる規定があった。買主は、この期限が契約上の「condition」   続きを読む…

The Kiveli v The Afina I [2026] EWCA Civ 251

両船の関係が正面衝突状況としてRule 14の適用を受けるか、それとも横切り状況としてRules 15~17が適用されるかが争われた。 控訴院は、両船はほぼ反航する針路にあり、衝突のおそれが生じた時点でRule 14が適用されたと判断した。Rule 14(b)は固定的な角度基準を定めるものではなく、他船のマスト灯が一直線又はほぼ一直線に見える場合、又は両舷灯が見える場合のいずれかで足りるとされた。   続きを読む…

LMLN London Arbitration 5/26

船主がログブックを開示しなかった状況で、傭船者側の気象解析会社が本船のnoon reportや第三者データを用いて性能不足を立証できるか、また、契約上の「no extrapolations」がどこまで性能計算を制限するかが争われた。 仲裁廷は、ログブックは重要資料であり、傭船者から明示的な請求がなくても船主が開示すべきであったと指摘した。その上で、傭船者側の気象解析は、風、波、うねりおよび潮流を適   続きを読む…

Oceanus Capital Sarl v Lloyd’s Insurance Co SA (The Vyssos) [2025] EWHC 3293 (Comm)

船主が戦争保険のTrading Warrantyに違反してウクライナ領海へ航行した結果、機雷により全損となった場合、抵当権者保険(Mortgagee’s Interest Insurance:MII)の保険金が支払われるかが争われた。 船主は追加戦争危険保険を手配したと抵当権者に説明したが、そのカバーノートは偽造であり、船主保険はTrading Warranty違反を理由に保険金支払を   続きを読む…

LMLN London Arbitration 4/26

傭船者が、本船は引渡時から船体汚損があり、そのため速力低下と燃料過消費が生じたとして、未払用船料から損害を控除できるかが争われた。 傭船契約には、本船が引渡時に船体汚損のない状態であるとの明示保証があり、性能保証は契約所定の良好気象条件下に限って適用されると定められていた。仲裁廷は、引渡し約20日後の水中検査資料だけでは、引渡時に重大な船体汚損が存在したことを立証できず、NYPE第15条の船体欠陥   続きを読む…

SCMA Preliminary Final Award(Supplytime 2017)

本船の技術的不具合による中断を含む用船関係終了後、当事者間で合意された未払残額について、傭船者が高額な反対請求を主張して支払いを拒めるかが争われた。 船主は、当事者間で未払用船料等を減額した上で、一定額を分割払いする和解合意が成立したと主張した。傭船者も和解合意の存在自体は争わなかったが、その範囲は不明確であり、代替船費用やプロジェクト遅延損害を反対請求できると主張した。仲裁廷は、請求書、クレジッ   続きを読む…