SLB and Others v PAK and Others [2026] EWHC 449 (Comm) – King’s Bench Division, Commercial Court (Mr Justice Calver) – 2 March 2026)

造船所が契約締結後120日以内にRefund Guaranteeを提供しなかったことが、買主に契約解除だけでなく、逸失利益等の損害賠償を請求できる重大な契約違反となるかが争われた。

造船契約には、Refund Guaranteeが提供されなければ買主は前払分割金を支払う必要がなく、120日以内に保証が提供されない場合には契約を解除できる規定があった。買主は、この期限が契約上の「condition」であり、違反により契約上の利益を失ったとして巨額の損害賠償を請求した。裁判所は、120日という期限が定められているだけでは、その義務が当然にconditionとなるものではないと判断した。契約は、保証未提供の場合の期限延長、解除、引渡遅延に対する予定損害賠償等を詳細に規定しており、保証がなくても契約全体が履行不能になるわけではない。また、保証が提供されるまでは買主に分割金支払義務がなく、買主の資金が危険にさらされることもなかった。保証未提供の影響は軽微な場合から重大な場合まであり得るため、当該義務は結果に応じて扱われるinnominate termである。その結果、買主による契約解除は契約上有効であるが、造船所の違反は当然に重大な契約違反とはならず、買主は代替船購入費用や逸失利益等のloss of bargain damagesを請求できない。