Trans Trade RK SA v Sebat Shipping and Trading Co [2026] EWHC 1761 (Comm)

燻蒸後の大麦貨物から高濃度のホスフィンガスが検出され、揚荷開始まで約2か月半の遅延が生じた事案について、船主の代替的な損害賠償請求を仲裁廷へ差し戻すべきかが争われたものである。先行判決は、船主が提出したNORが無効であったため、レイタイムは開始せず、デマレージ請求は成立しないとして仲裁判断を変更した。これを受け、船主は、用船契約11条に基づく燻蒸による時間損失及び後続契約の逸失利益請求を再検討させ   続きを読む…

Transatlantica Commodities Pte Ltd v EuroChem Trading GmbH [2026] EWHC 1494 (Comm)

COAに基づく10月積みの第三船について船主が契約どおりの本船を手配できず、傭船者が代替船を手配した後、11月に別の船積みが行われたことをもって、第三船の遅延履行と評価できるかが争われた。船主は、11月のFriedrich Schulteによる船積みは、10月に予定されていた第三船の遅延履行にすぎず、傭船者は契約価格と代替船市場価格との差額を請求できないと主張した。 裁判所は、COA上の各船積み義   続きを読む…

Oceanus Capital Sarl v Lloyd’s Insurance Co SA(The Vyssos)[2026] EWCA Civ 863

船主がTrading Warrantyに違反して本船をウクライナ領海へ航行させ、機雷により全損となった場合、抵当権者がMortgagee’s Interest Insurance(MII)に基づき保険金を請求できるかが争われた。 保険者は、追加戦争危険保険のカバーノートが偽造であったことが損失の近因であり、MIIが担保する危険には当たらないと主張した。 しかし控訴院は、MIIは抵当権者自身の本船に   続きを読む…

Cometsambre SA v Lloyd’s Insurance Company SA [2026] EWHC 1837 (Comm)

スクラップ貨物の火災について傭船者責任保険の補償を求めたCometsambreに対し、保険者が過去の複数の火災の不告知を理由として2022年保険契約を取り消せるかが争われた。 裁判所は、2020年から2021年にかけて、船上火災3件と岸壁上の火災2件が短期間に発生していたことは、慎重な保険者が引受判断に際して考慮する重要な事情であったと判断した。実際に保険請求へ発展していない火災や、船積前の岸壁火   続きを読む…

Great Asia Maritime Ltd v Orion Shipping and Trading LLC(The Lila Lisbon)[2026] UKSC

Saleform 2012第14条に基づき、売主がCancelling Dateまでに本船を引き渡せず、買主が契約を解除した場合、売主の違反がrepudiatory breachに達していなくても、買主が市場価格上昇によるloss of bargain damagesを請求できるかが争われた。 最高裁は、第14条が、売主の「proven negligence」による不引渡しについて、買主に解除権だ   続きを読む…

Songa Product and Chemical Tankers IV AS v Gardsea Shipping Inc [2026] EWHC 1559 (Comm)

船舶売買代金を「3 Banking Days以内」にノルウェーのエスクロー口座から支払う義務について、最終日の期限がノルウェー時間の午前0時か、Banking Daysの定義に含まれる最も西側の地域であるハワイ時間の午前0時かが争われた。 仲裁廷は、Banking Daysの定義に複数の国・地域が列挙されていたことから、買主にはハワイ時間の午前0時まで支払猶予があり、売主によるノルウェー時間午前0   続きを読む…