Transatlantica Commodities Pte Ltd v EuroChem Trading GmbH [2026] EWHC 1494 (Comm)

COAに基づく10月積みの第三船について船主が契約どおりの本船を手配できず、傭船者が代替船を手配した後、11月に別の船積みが行われたことをもって、第三船の遅延履行と評価できるかが争われた。船主は、11月のFriedrich Schulteによる船積みは、10月に予定されていた第三船の遅延履行にすぎず、傭船者は契約価格と代替船市場価格との差額を請求できないと主張した。 裁判所は、COA上の各船積み義   続きを読む…

Oceanus Capital Sarl v Lloyd’s Insurance Co SA(The Vyssos)[2026] EWCA Civ 863

船主がTrading Warrantyに違反して本船をウクライナ領海へ航行させ、機雷により全損となった場合、抵当権者がMortgagee’s Interest Insurance(MII)に基づき保険金を請求できるかが争われた。 保険者は、追加戦争危険保険のカバーノートが偽造であったことが損失の近因であり、MIIが担保する危険には当たらないと主張した。しかし控訴院は、MIIは抵当権者自身の本船に対   続きを読む…

LMLN Singapore Arbitration 2/26

船主が先行航海の遅延により本船を合意されたLaycan内に到着させられないと通知したため、傭船者がLaycan到来前に契約を解除できるかが争われた。 仲裁廷は、Laycanは重要な契約条件であり、船主が本船のLaycan内到着を保証できないと明確に表明したことは、予期的な重大違反に当たると判断した。先行航海を締結すること自体は許されるものの、その遅延によって次の傭船契約を履行できなくなるリスクは船   続きを読む…

Cometsambre SA v Lloyd’s Insurance Company SA [2026] EWHC 1837 (Comm)

スクラップ貨物の火災について傭船者責任保険の補償を求めたCometsambreに対し、保険者が過去の複数の火災の不告知を理由として2022年保険契約を取り消せるかが争われた。 裁判所は、2020年から2021年にかけて、船上火災3件と岸壁上の火災2件が短期間に発生していたことは、慎重な保険者が引受判断に際して考慮する重要な事情であったと判断した。実際に保険請求へ発展していない火災や、船積前の岸壁火   続きを読む…

Great Asia Maritime Ltd v Orion Shipping and Trading LLC(The Lila Lisbon)[2026] UKSC

Saleform 2012第14条に基づき、売主がCancelling Dateまでに本船を引き渡せず、買主が契約を解除した場合、売主の違反がrepudiatory breachに達していなくても、買主が市場価格上昇によるloss of bargain damagesを請求できるかが争われた。 最高裁は、第14条が、売主の「proven negligence」による不引渡しについて、買主に解除権だ   続きを読む…

Songa Product and Chemical Tankers IV AS v Gardsea Shipping Inc [2026] EWHC 1559 (Comm)

船舶売買代金を「3 Banking Days以内」にノルウェーのエスクロー口座から支払う義務について、最終日の期限がノルウェー時間の午前0時か、Banking Daysの定義に含まれる最も西側の地域であるハワイ時間の午前0時かが争われた。 仲裁廷は、Banking Daysの定義に複数の国・地域が列挙されていたことから、買主にはハワイ時間の午前0時まで支払猶予があり、売主によるノルウェー時間午前0   続きを読む…

LMLN London Arbitration 11/26

傭船者の要請により甲板上に貨物を積載したため、安全確保および貨物保護の観点から本船を減速して運航したところ、傭船者がその性能低下を理由に用船料を控除した。 争点は、甲板積み貨物の運送に際して締結されたLOUにより、このような減速に基づく性能クレームおよび用船料控除が制限されるかであった。仲裁廷は、LOUは単なる補償・担保文書ではなく、甲板積み貨物の安全運送に合理的に必要な減速その他の措置について、   続きを読む…

LMLN London Arbitration 10/26

傭船契約に「性能不足クレームを理由とする用船料控除を禁止する」との条項があるにもかかわらず、傭船者が速力不足および燃料過消費を理由に用船料を控除できるか。 仲裁廷は、傭船者の控除は明らかに性能不足クレームに基づくものであり、上記条項に違反すると判断した。傭船者は、反対債権が合理的かつ善意に基づく場合には控除を認め得るとするThe Kostas Melasを援用したが、同事件には本件のような明確な控   続きを読む…