①仲裁開始通知がAsbatankvoy第24条の形式要件を満たしていたか、②60日以内に提出した滞船料請求に請求書が含まれていなかったためtime barとなるか、③ドローン攻撃の脅威による荷役停止時間をlaytimeから除外できるかが争われた。
仲裁廷は、単に「London arbitration」と定めただけではLMAA Termsは当然には組み込まれず、詳細なAsbatankvoy第24条と併せて解釈すべきとした。もっとも、傭船者は事前に請求内容と金額を十分認識しており、通知の形式的不備による不利益もなかったため、仲裁は有効に開始されたと判断した。また、60日以内にNOR、Statement of Facts、抗議書および滞船料計算書が提出され、請求内容と根拠は十分明らかであった。請求書は追加情報を与えるものではなく、その欠缺によってtime barとはならない。実体面では、laytimeがホース接続時に終了するとの主張は契約文言に反し、ドローン攻撃の脅威による停止も「stoppage or restraint of labour」には該当しない。荷揚げの遅れは岸側の停止要請やトラック不足によるもので、本船の荷役能力違反も認められなかった。その結果、船主の滞船料の請求が全額認められた。