COSCO Shipping Specialized Carriers Co Ltd v PT OKI Pulp & Paper Mills and Others [2024] SGHC 92

船舶Le Liがインドネシアの港湾施設から離岸した直後にトレッスル橋へ衝突し、橋の一部を崩壊させた事故について、橋の所有者OKIがインドネシアで提起した不法行為訴訟を、船主CSSCが船荷証券中のシンガポール仲裁条項に反するとして差し止めようとした事案である。 船荷証券には、ヘッドCOAの英国法準拠・シンガポール仲裁条項が組み込まれていた。もっとも、裁判所は、OKIの請求は貨物の運送や船荷証券上の義   続きを読む…

Owners of or Other Persons Interested in the Cargo Lately Laden Onboard Jeil Crystal v Owners of the Vessel Jeil Crystal (The Jeil Crystal) [2024] SGHC 74

銀行BCGEが貿易金融の担保として取得した船荷証券について、運送人が別の船荷証券へ切り替えたことにより担保価値を失ったとして、船主に損害賠償を求めた事案である。BCGEは当初の船荷証券上の荷受人であったが、切替え前にこれを買主GPGへ裏書・交付していた。その後、当初の船荷証券は回収・無効化され、新たな船荷証券が発行された。 裁判所は、船荷証券上の契約請求権を行使できるのは、訴訟提起時にその適法な所   続きを読む…

SMIT Salvage BV and Others v Luster Maritime SA and Another (The Ever Given) [2024] EWCA Civ 260

スエズ運河で座礁したEver Givenの離礁作業について、SMITと船主との間に報酬条件を定めた契約が成立していたか、それとも契約のない救助として1989年海難救助条約に基づく救助報酬を請求できるかが争われた事案である。SMITは人員、機材及び曳船を投入して離礁に貢献したが、船主は、2021年3月26日のメール交換により技術支援契約が成立していたと主張した。 問題となったメールでは、SCOPIC   続きを読む…

Ayhan Sezer Yag ve Gida Endustrisi Ticaret Ltd Sirket v Agroinvest SA [2024] EWHC 479 (Comm)

菜種粕及び非遺伝子組換え大豆粕の売買契約について、買主が契約履行を拒絶した後、事前に支払った前払金が返還されるか、またGAFTA 100のデフォルト条項上の「債務不履行日」がいつかが争われた事案である。仲裁判断は、買主の履行拒絶が売主に受諾された5月7日を債務不履行日とし、前払金は返還不要のデポジットであるとした。 裁判所は、債務不履行日は履行拒絶が受諾された日ではなく、実際に拒絶がなされた日であ   続きを読む…