菜種粕及び非遺伝子組換え大豆粕の売買契約について、買主が契約履行を拒絶した後、事前に支払った前払金が返還されるか、またGAFTA 100のデフォルト条項上の「債務不履行日」がいつかが争われた事案である。仲裁判断は、買主の履行拒絶が売主に受諾された5月7日を債務不履行日とし、前払金は返還不要のデポジットであるとした。
裁判所は、債務不履行日は履行拒絶が受諾された日ではなく、実際に拒絶がなされた日であると判断した。履行拒絶の受諾は契約を終了させるために必要であるが、違反そのものが生じた日は別である。本件では、仲裁廷が買主の4月27日の通知を履行拒絶と認定していたため、同日が債務不履行日となるとされた。
また、前払金について、契約上「deposit」とは記載されておらず、違反時に返還しないとの明示的な定めもなかった。通常、「advance payment」は売買代金の一部前払いを意味し、売主が実損の有無にかかわらず当然に没収できるものではない。返還不能とするのであれば、その旨を明確に定める必要があるとされた。
したがって、前払金は原則として買主へ返還されるべきであり、売主は実際に発生した損害があれば別途控除又は請求できるにすぎないとされた。仲裁判断は取り消され、正しい債務不履行日と損害額を再検討するため、事件は仲裁廷へ差し戻された。