Mercuria Energy Trading SA v Onex DMCC [2026] EWHC 130 (Comm) – King’s Bench Division, Commercial Court (Lionel Persey KC, sitting as a Judge of the High Court) – 22 January 2026

燃料油売買契約に記載された有機塩素4.1ppmという数値が保証値であり、5ppmの貨物を引き渡した売主が契約違反となるかが争われた。

裁判所は、契約上、有機塩素値は「typicals」として記載され、別途の保証仕様には含まれていなかったと指摘した。さらに、一般条件はtypicalsについて保証せず、商品の品質・説明の一部にもならないと明記していたため、4.1ppmは保証値ではないと判断した。また、「100% SOMO Iraqi HSSR」との表示は商品の産地を示すものであり、成分内容を保証するものではないとされた。仮に成分に関する表示と解しても、5ppmという差は軽微であり、貨物の拒絶を正当化するものではないとされた。貨物が有機塩素により汚染されていたとしても、商業上の同一性を失うほどではなく、実際に品質の劣るSRFOとして再販売されていたことから、契約上の種類と異なる商品が引き渡されたともいえないと判断された。その結果、売主に契約違反はなく、買主の損害賠償請求は棄却された。なお、仮に違反が認められた場合には、損害額は引渡時の健全品価値と、合理的な再販売により確定した実際の価値との差額を基準に算定されるとされた。