LMLN London Arbitration 6/26

傭船者が用船料の一部について支払義務を実質的に認めながら、船主が別の船舶を不当に差し押さえたことによる損害賠償請求の方が高額であるとして、未払用船料との相殺を主張した。船主は、少なくとも一定額の用船料については争いがないとして、その部分だけを先に支払わせる部分最終判断を求めた。これに対し傭船者は、別船の差押えによる損害を反対請求している以上、用船料の支払を留保できると主張した。

仲裁廷は、英国法上、船舶の不当差押えによる損害賠償を請求するには、差押えを行った者の悪意又は重大な過失を主張・立証する必要があるとし、傭船者自身がそのような請求を適切に主張できないことを認めていたため、差押えに関する反対請求には法的根拠がないと判断した。したがって、その反対請求を未払用船料と相殺することはできず、争いのない範囲の傭船料について船主の主張を認めた。その他の用船料や反対請求については審理継続となった。