The Solong [2026] EWHC 1211 (Admlty)

Solongが錨泊中のStena Immaculateに衝突した事故について、Solong側が責任制限を主張できるかが争われた。

責任制限を否定するには、船主自身の行為又は不作為が、損害発生の蓋然性を認識しながら無謀に行われたことを立証する必要がある。裁判所は、条約上の「such loss」は、実際に生じた特定の損害ではなく、その種類の損害を意味すると判断した。もっとも、責任制限を否定するには、船主の「directing mind and will」に当たる者が、本船の危険な運航実態を認識しながら放置したことが必要である。本件では、船長の不適切な操船や本船の不堪航性が船主の経営中枢に認識されていたとの主張は推測にとどまり、立証の見込みがないとされた。その結果、責任制限を否定する抗弁は排斥され、船主には責任制限を主張する権利が認められた。